(七宮先生のコメント)
ご自身が旅行先で撮影した風景の油絵です。
風景画はやはり奥行きの表現が大事ですが、点在する樹木の根本の描写と地面に落ちるその影をしっかり描くこと、さらに近景中景遠景の色彩、コントラスト、描写密度を描き分けることで分かりやすい空間表現ができたと思います。
樹木は風景の中では重要で、それは動くもの、変化してゆくものとして捉えるというか、建物や地面のような硬質のものとは違うという意識でそれらの差を描き分けていただきたい。画面上のバランスで移動またはデフォルメしても構いませんし写真に囚われ過ぎないことが大事です。しかしながら幹、枝の太さの変化や前後左右と重力に対するバランスを取りながら枝わかれすることは常に念頭に入れておいて下さい。雑木林で普通に見られる種は見なくても大体は描けるようにスケッチやデッサンを積み重ねて自分なりの表現法を整理しておくと良いかと思います。樹木の表現は作者の画風が強く反映されるものでもあります。
作者:鈴木弘毅さん 因みに世界堂アートスクール時代の会員ナンバー001だそうです(笑)
| 15:17
前の記事
2014年04月15日
次の記事
2014年04月15日